『浮遊するデザイン倉俣史朗とともに』展を観てきました。美術館紀行その2| 夏目書房ブログ 古書古本美術品 販売 買取 神保町 ボヘミアンズ・ギルド

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『浮遊するデザイン倉俣史朗とともに』展を観てきました。美術館紀行その2

埼玉県立近代美術館にて、『浮遊するデザイン倉俣史朗とともに』(-9/1まで)が開催されています。

日本を代表するデザイナーとして世界的に活躍した倉俣史朗(1934-1991)
とくにインテリア・デザイン、家具デザインにおいて傑出した仕事を残しています。
60年代半ばから、
高松次郎などの美術家や三宅一生などと協働して商業店舗の内装を手掛けたり、
デザインを根本から問いかけるようなさまざまな家具を制作しました。
その活動は世界からも注目され、81年にはエットレ・ソットサスらが結成したミラノのデザイン集団「メンフィス」に参加します。
この頃より作品が変化し、しだいにモノづくりの喜びに満ちた、明るくカラフルな作風があらわれるようになっていきます。


一番有名な作品はやはり「ミス・ブランチ」でしょう。とても軽やかで華やかな作品です。

Miss Blanche 1988

Miss Blanche 1988

なかでも一番びっくりしたのはこれ ↓

The Strokes "Hard to Explain"Glass Chair 1976

ニュー・ヨークのバンド「ストロークス」のシングル・ジャケットに使われている作品。
この展覧会を観るまで倉俣史朗の作とは知りませんでした。

全てが透明で、接着面をよく見たのですが接着を感じさせない完璧な仕事ぶり。
椅子のかたちをしているのに座ったら瞬時に壊れそうなたたずまい。
なにか哲学的な問いを投げかけられているような気持ちになりました。


他にも展示されていた作品の数々を紹介します。

倉俣史朗 Twilight Time

Twilight Time 1985

倉俣史朗 オバQ

Oba-Q 1979

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How High th Moon 1986

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PC/12 1970

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Kyoto Table 1983

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Laputa Bed 1989

いつまでもさびない美しさ。「メンフィス」以降のデザインなどは今まさにリバイバルしています。

図録がなくうろ覚えなのですが、
倉俣本人は「実用と非実用のはざまをさまよい、ギリギリ実用内に寄せている」(要旨)との弁。なるほど。そういう訳で自分の創造物を「作品」とは呼ばないとのこと。

最後に図録がまだできあがっておらず、見本のみ展示してありました。
その場で予約しておけば7月後半に刷り上り、順次発送し届くのは8月頭とのことです。

また埼玉県立近代美術館は イスのコレクションを行っており、さまざまなイスに出会うことができます。
ご興味のある方は是非足をお運びください。

●倉俣史朗個人ページ http://e-daylight.jp/interior/designers/shiro-kuramata/index.html

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埼玉県立近代美術館 公式ページ 第三者に改ざんされたことが判明→公開停止→復旧作業中 上記1行目のリンクよりpdfファイルでご確認になれます。